ナイフ

ずうーっと前にナイフを作っていた時がある。今は自分用が数本あるだけだ。
ステンレス板から形を切り抜き、削って焼入れをしてグリップを作り、ケースを作ると出来上がり。これは4mmのATS34という規格のステンレスで日本刀を作るときのように叩き鍛錬する鍛造ではなく、ストックアンドリムーバルという削りだしで作る。切り抜いた後、刃のところはフォローグラインドといって、正面から見ると中ほどが薄くへこんだように削っていく、その後磨きピカピカにして焼入れする(焼入れが真空で行われるとその後の磨きが楽だ)、ヒルトは真鍮にステンレスを挟み、グリップはインドの水ジカの角(サンバースタッグ)をグリップに合わせ削り、鳥さんをクロチョウガイで作り埋め込んである。ケース(シース)は、革を切り縫って型押しして作り、最後に刃を研いで出来上がり。焼入れは業者に出しそれ以外は全部自分で作った。こういうシースナイフを数十本作った中の、たぶん20年ぐらい前最後に作ったもの。

これはフォールディングナイフ、折りたたみ部分のロック機構ぐらいしかあまり面白くなく10本ほどしか作らなかった。
以前は、キャンプや山歩きのときは持って歩いたが、最近は物騒な事件が多くボツになっている。